自分を愛するように(聖書の話32)

すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」

(ルカによる福音書 10章25節~28節)

イエス様と律法の専門家の会話だ。二人の問答は「永遠の命を受け継ぐためにはどうしたらよいか」がテーマだ。
「永遠の命」とは何かという問いは非常に難しいのだが、一番いい形の命、目指すべき命のあり方くらいに考えてもらえばいいかもしれない。そして、その答えは「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい」だと聖句は告げている。この言葉は旧約聖書からの引用。神様からの教えが書かれた当時の聖書の中から、申命記6章5節とレビ記19章18節を抜き出し、律法の専門家が的確に即答しているのだ。イエス様は「正しい答えだ」と言う。当時の律法の中心にあった十戒を受け身的に守るのではなく、「愛する」という行為で積極的に生活する中で、自然に十戒を守るという視点の転換、律法主義からの脱却が感じられる問答だ。

さて、この答えには三つの愛する対象が出てくる。神、隣人、そして、自分だ。
神様に愛されていることを信じて、神様に感謝し、神様を愛する。そして自分を愛するように隣人を愛する。

最近、僕は、この聖句が当たり前だと思っていることが、実は当たり前ではなくなってきているという現実があるのではないかと思うようになった。「自分を愛するように」という問題だ。現代は、なかなか自分を愛せないという人が増えて来ているのではないかと思うのだ。
人は愛するということと愛されるということを、時にごちゃ混ぜに考えてしまう、という話を、このブログでも何回か書いているが、この二つは全然違うことだ。愛されたいと思っている気持ちがどんなに強くても、愛されているという確信がなければ、愛する力にはなかなか繋がらなかったりする。
自分が愛さていることを信じられれば怖がらずに愛せるのに、一度愛されていることに疑いを持ってしまうと、なかなか愛することが出来ない。アイ・ラブ・ユーと伝えることに勇気が必要になってしまうのだ。自信が持てなくて、愛せなくなり、愛せないから愛されなくなる。悪循環の中で、自分を好きだと胸を張って言うこと、自分を肯定することが出来なくなって行く。

僕は友人から「原田は自分大好きやなあ、アイ・ラブ・ミーやな」とよく笑われる。本当に恵まれて愛されてきたからだと思う。最初は恥ずかしかったのだが、アイ・ラブ・ミーであることは現代においてはメッセージかもしれないと思うようになった。
一人きりでアイ・ラブ・ミーになれるほど、人は強くない。誰かからのユー・ラブ・ミーを信じられたときにアイ・ラブ・ミーということは生まれてくる。そしてそのためにはやっぱりアイ・ラブ・ユーを伝えななければならない。そんなことを考えていたとき、一緒に音楽をやっているメンバーから、「それこそ曲にすべきテーマやで」と言われた。

今回は「アイ・ラブ・ユーでユー・ラブ・ミーでアイ・ラブ・ミー」という曲の歌詞を紹介しようと思う。こっぱずかしい内容だが、歌っていうのは、不思議で、メロディーに助けられると、歌うことによって恥ずかしさが消えて、言葉が不思議と心に入ってきたりする。
お互いを指差しながら、この曲に合わせてお客さんが「アイ・ラブ・ユー♪」と歌ってくれる時、人って、本当は愛する事がこんなに好きなんだなと思うことがある。みんな本当に幸せそうな顔なのだ。ステージからのその景色はすごく素敵だ。ほんの少しの事で、悪循環は終わりを告げる。自分を愛するように隣人を愛せるようになれますように。

「アイ・ラブ・ユーでユー・ラブ・ミーでアイ・ラブ・ミー」

アイ・ラブ・ミーで行こうよいつも アイ・ラブ・ユー君へと贈る
アイ・ラブ・ミー愛する心は ユー・ラブ・ミーに支えられてる

生まれてきた事の意味や 生きていく事の意味 そんなこと分からないけど
ありがとうは嬉しくて 君のことが大好きで 戦争なんか大嫌い それで大丈夫

アイ・ラブ・ミー寂しい夜にも アイ・ラブ・ユー世界へ贈る
アイ・ラブ・ミー愛する心で ユー・ラブ・ミーを喜んでいる

僕らを創った何かはあるか 終わりの向こうは何か  その全て分からなくても
優しくなれたら幸せで 役に立つの大好きで  傷つける嘘大嫌い それで大丈夫

アイ・ラブ・ミーで行こうよいつも アイ・ラブ・ユー君へと贈る
アイ・ラブ・ミー愛する心は ユー・ラブ・ミーに支えられてる
アイ・ラブ・ミー寂しい夜にも アイ・ラブ・ユー世界へ贈る
アイ・ラブ・ミー愛する心で ユー・ラブ・ミーを喜んでいる

アイ・ラブ・ミー

アイ・ラブ・ユー ユー・ラブ・ミー アイ・ラブ・ミー